全日本剣道連盟と杖道

清水隆次先生は杖道を普及させるための組織を考え、昭和30年に全日本杖道連盟を結成しましたが、全国的な普及をさせるだけの組織力はなかったため、昭和31年に全日本剣道連盟(全剣連)に加盟することにより、全国的な普及活動を展開しました。更に昭和43年には清水先生を委員長とする全剣連杖道委員会にて、神道夢想流杖術を中心に普及用の「全日本剣道連盟杖道」通称「制定形」が制定されました。清水先生はこれを機に、全日本杖道連盟を発展的に解散させました。従いまして、「杖道」を名乗る者はすべて全日本剣道連盟および各都道府県剣道連盟の傘下にあることを意味します。

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 なお、全日本剣道連盟および各都道府県剣道連盟にて指導しております杖道は、普及用に作成されました「全日本剣道連盟杖道」の形稽古のことを言っております。杖道の形は、太刀を持った相手に対して、杖の技を繰り出す組形になっており、太刀を持つ方を「打太刀」あるいは単に「打」と言い、杖を持つ方を「仕杖」あるいは単に「仕」と言います。ただし、いきなり組形の稽古と言いましても、色々と難しいこともありますので、一般には基本技十二本を十分に稽古し、これらが身に付いてから、形稽古に入ります。 

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